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ナースほっとニュース

防ごう、感染性胃腸炎〈家族に広げないための豆知識〉

感染性胃腸炎は、病原性大腸菌やサルモネラなどの細菌、ノロウイルスやロタウイルスなどのウイルス等により起こる胃腸炎の総称です。
発熱、下痢、腹痛、嘔気、嘔吐等が主症状で強い感染力を持っています。そこで感染予防のためのポイントをまとめました。

感染経路

◯細菌やウイルスに汚染された食品を、十分な加熱調理をしないまま食べた。 
 感染源として、よく疑われるのは二枚貝や鶏肉
◯食品を取り扱う人がすでに細菌やウイルスに感染していて、その人を介して汚染された食品を食べた。 
◯感染した人の嘔吐物や便を片付けた後、手の洗浄、消毒が不十分であったため、汚染された手で触れたものを介して口に入った。

感染を広げないポイント

◯汚物はすぐに拭き取る(乾燥させない)。
◯きれいに拭き取ってから消毒する。
◯しっかり手洗いする。

【嘔吐物などの処理をするときの準備物】
◦使い捨てのビニール手袋とマスク(あれば使い捨てエプロン・靴カバー) 
◦ペーパータオルや布
◦ビニール袋 
◦水で50倍に薄めた家庭用塩素系漂白剤

〇拭き取り方、消毒、ゴミ捨て 
①手袋、マスクなどを身に着け、嘔吐物の上にそっとペーパータオルや布をかぶせて覆う。
②外側から内側へ嘔吐物を中へ閉じ込めるように集め拭き取る。床に残らないように一度で拭き取れなければ同じ手順で再度拭き取る。
③拭き取った後の床は50倍に薄めた家庭用塩素系漂白剤で浸すように拭き、10分後に水拭きをする(アルコールは効果が無いです)。
④拭き取ったペーパータオルや布は直ちにビ ニール袋に入れて50倍に薄めた家庭用塩素系漂白剤を注いで口を閉じ、ゴミ袋へ入れて廃棄する。

〇手洗い  
石けんを使って洗い、流水でしっかり流す。

〇便や嘔吐物が衣服に付いたら
①手袋、マスクを着用し、ペーパータオルや布で付着した汚れを覆い、細菌やウイルスが飛び散らないように気をつけながら取り除く。
②衣類洗剤を入れた水の中で静かにもみ洗いをして、50倍に薄めた家庭用塩素系漂白剤に10分ほど浸ける(色落ちすることがある)。 
③他の衣類と分けて洗濯をする。

〇下痢をした時のトイレの使い方 
1.水を流すときはフタをする   
 ウイルスの飛散防止になるので普段から習慣づける。
2.使用後は必ず消毒をする  
 ドアノブ、水栓レバー、床を250倍に薄めた家庭用塩素系漂白剤を浸したペーパータオルで拭く。 
 注意:塩素系漂白剤は金属を腐食させるので金属の場合は10分後に水拭きをする。
3.掃除に使用したペーパータオルはビニール袋に入れて口を閉じて廃棄する
4.換気を十分に行う
 ※トイレが複数ある家庭は、健康な方とトイレを分ける

画像引用元:サラヤ株式会社・東京サラヤ株式会社 (saraya.com)

市販の家庭用塩素系漂白剤を利用した消毒液の作り方

市販されている家庭用塩素系漂白剤の塩素濃度は、約 5%です。こちらを利用した場合の消毒液の作り方を紹介します。

【50倍希釈(濃度0.1%)の作り方】
消毒するもの…便や嘔吐物が付着した衣類・リネン類・ 床・風呂場・洗い場など
【250倍希釈(濃度0.02%)の作り方】
消毒するもの …トイレ(ドアノブ、床、便座)、手洗いの蛇口、調理器具、おもちゃなど 

家庭用塩素系漂白剤を使用するときの注意点

◦十分に換気をしましょう
◦必ず水で希釈しましょう(お湯では分解してしまいます) 
◦その都度使い切りましょう(時間が経つと効果が落ちます) 
◦金属に使用した場合は、消毒後水で洗い流すか水拭きをしましょう 
◦消毒薬を入れたペットボトルは誤って飲まないように保管場所に十分注意してください

水分補給で熱中症予防

身体の水分が不足すると熱中症、脳梗塞、心筋梗塞を起こす危険が高くなります。
喉が渇いたと感じる前にこまめに水分を摂取しましょう。
水分は一度にたくさん飲んでも尿として出て行って体に貯めることができません。
1日の中で何度かに回数を分けて、1回180 ~ 200mlを1日8回程度が目安となります。(約1.5 ~ 2ℓ /1日) 
通常の水分補給は水や麦茶が適しています。  
では、緑茶やコーヒー、ジュースやアルコール、スポーツドリンク、経口補水液などはどうなのでしょうか?

緑茶(ほうじ茶)・コーヒー・紅茶・ ウーロン茶

日常で飲むことが多いこれらにはカフェインが含まれています。
カフェインには利尿作用(尿量を増やす作用)があり、
体内の水分の排出を促すため、汗がたくさん出る季節には注意が必要です。

アルコール飲料

ビール、日本酒、缶チューハイ、ウイスキー等アルコールにも利尿作用があり、
飲んだ以上の水分が尿として出ると言われています。またアルコールを分解する際に
体内の水分が必要になるため、さらに脱水状態になりやすいです。
チューハイには糖質も多く含まれています。 アルコール飲料は、水分補給には適していません。

ジュース・缶コーヒー・栄養ドリンク・ 乳酸菌飲料・甘酒 等

糖質が多く含まれていて血糖値を上昇させます。 
ジュースも種類によっては 500mlのペットボトル内に糖質が50g含まれている飲料もあります。
50gは卵約1個分の重さです。 ペットボトルのラベルにカロリーや糖質 (炭水化物)の表記が
ありますがこれは大抵100ml中の表示なので、実際の糖質を知るには計算が必要になります。
糖尿病の方は、糖質に注意しましょう。 

スポーツドリンク

スポーツドリンクには糖質と塩分やミネラルが含まれています。
一般的に知られているスポーツドリンクはアイソトニック飲料と呼ばれ、
体液と同じ濃度の糖分、 電解質を含むのでゆっくりと水分が体に吸収されます。
あまり知られていませんが、体液よりも低い濃度の糖分、電解質を含む飲料は、
ハイポトニック飲料と呼ばれ、アイソトニック飲料より水分の吸収が速いとされています。

経口補水液

下痢や嘔吐、高熱、たくさん汗をかいた時などの脱水状態時には
不足する水分や塩分を補給するために、一般的なスポーツ飲料よりも
電解質の濃度が高い(塩分濃度が高い)経口補水液を選びましょう。
塩分が多いので毎日予防的に飲むのではなく必要な時に利用します。

まとめ

空調のきいた室内での飲料は水や麦茶が向いています。 
スポーツ時、畑作業をする時など大量の汗をかくことが予想される時は
脱水症と熱中症を予防するためにも適度に電解質と糖分を含んだ、スポーツ飲料を飲むことをお勧めします。 
ただ、糖質もたくさん入っているため、日常的に飲用することは控えましょう。 
喉が渇いたと感じた時は脱水症状を起こしています。
その前に適度な水分補給を心がけて熱中症を予防し、暑い夏を乗り切りましょう

高血圧症、糖尿病、腎臓病、心臓病等で治療中の方は、必ずご自身に合った上手な水分補給法を主治医に相談しましょう。

ワンランク上の歯磨き

 1997年、アメリカ歯周病学会が「Floss or Die」というスローガンを発表しました。 
 この「フロスか死か」という言葉には「歯ブラシやデンタルフロスをきちんと使い、口の中を健康に保って長生きしますか?それともケアを怠り、病気にかかって早く死にますか?」という意味が含まれています。 
 歯周病は心臓病(心内膜炎、狭心症、心筋梗塞)や脳卒中、肺炎、糖尿病などの全身の病気の発症と関係があります。また、最近ではアルツハイマー型認知症やがんなどにも関係があることも分かってきました。  
 それらの病気を防ぐために、当院歯科衛生士の野崎さんにワンランク上の歯磨きの仕方を教えてもらいました。

ワンランク上の歯磨きの仕方

① 食後の歯磨きは必ずしましょう  
 口の中に食べかすが残っていると、食べかすに含まれている糖分を餌に、むし歯菌が増殖し歯垢となり歯に付着します。歯垢の中のむし歯菌が産生した酸が歯を溶かし、むし歯へと変化させます。
 大切な歯を守るために、歯垢を付着させないようにしましょう。 

② フロスや歯間ブラシを上手に活用しましょう  
 歯と歯の間の歯垢は、歯ブラシで磨くだけではきれいに取れないため、むし歯の原因になります。先にフロスや歯間ブラシで食べかすを掻き出してから歯ブラシで磨くと効果的です。
 歯ブラシだけで歯磨きを行うと歯垢除去率は60%程度ですが、フロスや歯間ブラシも用いると80%以上となる場合がほとんどです。 

③ 上手な歯ブラシの使い方 
・歯ブラシを柔らかく当てて小刻みにブラッシングしましょう    
 ゴシゴシ強く磨くと歯茎を傷つけたり、エナメル質が削れてしまったりするリスクがあります。
・定期的に交換する
 毎日使うため傷みやすいので、1か月に1回程度は交換するようにしましょう。

④ 就寝前も丁寧に磨きましょう  
 食事直後の歯磨きは大切ですが、就寝中は日中と比べて口の中が乾燥しやすく、むし歯菌や歯周病菌が増殖しやすいです。特に気を付けて磨きましょう。

⑤ 治療したむし歯も要注意!!  
 むし歯治療で歯を削って詰め物やかぶせ物をしている歯も気を付けましょう。
 年月の経過や噛むことの負荷、口内の温度変化の影響でかぶせ物が変形、膨張、収縮を繰り返し、かぶせ物と歯の間にすき間ができます。
 そこに歯垢が溜まって知らないうちにむし歯になっていることがあります。
 見えない所でむし歯菌が増殖し歯の奥で知らないうちにむし歯が進行します。痛みを感じて受診した時にはむし歯が神経へ達していることもあります。このようなむし歯を大人むし歯と言います。

⑥ 歯科を定期受診しましょう  
 大人むし歯や日本人の国民病とも言われる 歯周病に罹(り)患しないように、毎日歯垢をきれいに取りきる歯磨きをしましょう。症状がない場合も半年に一度は歯科を受診して、かかりつけの歯科医師に異常に気付いてもらうことが大切です。
 最近は「予防歯科」に力を入れている歯科が多く、歯の一般状態の診察、歯石の除去、歯周ポケットの測定など今の歯や歯茎の状態を診断し、歯磨き指導もしてもらえます。 

フロスや歯間ブラシを使っていない方は、ぜひこの機会に使ってみましょう

フロスの使い方
フロスを歯間の上から入れます。すき間がないところは、無理には入れなくてよいです。歯茎を傷つけないように注意しましょう。歯間に入ったら優しく前後に動かし汚れを取ります。左右それぞれの歯面にも当てるように動かすと、よりきれいに歯垢が除去できます。 

歯間ブラシの使い方
 歯と歯茎の間の三角スポットに、斜め下から歯間ブラシをやさしく挿入します。
 ゆっくりと前後に2 〜 3回動かします。 歯の内側からも行うと、さらに効果的です。

誤嚥性肺炎を防ぐための正しい口腔ケアの方法

 最近、口腔ケアをきちんと行うことが健康長寿への第一歩だといわれています。 
今回は口腔トラブルについて当院歯科衛生士の野﨑さんからお話を聞きました。

口腔トラブルQ&A

Q1 口腔トラブルというと一般的に虫歯を思い浮かべますが、他にどのようなものがありますか?

A1 年齢によって違いはあると思いますが、代表的なものに、義歯の不具合、ドライマウス、口臭・歯周病などがあげられます。


Q2 歯周病とは、どのような疾患ですか?

A2  歯垢(プラーク)という細菌の集まりが原因で起こる炎症性の疾患です。
①歯と歯ぐき(歯肉)の境目の清掃が行き届かないと歯垢がたまります。 
②細菌が繁殖し、歯ぐきの辺縁が炎症を起こします。 (赤くなったり、腫れたりしますが、 痛みはあまり感じません。歯みがき時に出血することもあります)
③炎症が奥まで進むと赤みや腫れが増し、歯と歯ぐきのすき間も目立ってきます。
④さらに進むと歯ぐきから膿が出たり (歯槽膿漏)、歯がグラグラし始め、最後には歯を失うことになります。


Q3 歯周病で歯が抜けてしまうのも困りますが、他にも身体に影響がありますか?

A3 脳梗塞・誤嚥性肺炎・心筋梗塞・心内膜炎・動脈硬化・糖尿病などの疾患を引き起こすことがあるといわれています。

「誤嚥(ごえん)性肺炎と口腔ケアの関係」と「高齢者の口腔ケアの実践」

「誤嚥(ごえん)性肺炎と口腔ケアの関係」Q&A

Q1 肺炎で入院される高齢者の方の口腔内は乾燥や汚れが目立つように感じますが、関係はありますか? 

A1 誤嚥性肺炎で入院される高齢者のほとんどが、口腔内の状態が悪いという印象を受けます。誤嚥性肺炎は、口腔内細菌が唾液や胃液とともに肺に流れ込むことで生じる肺炎です。 口の中にはたくさんの細菌がいます。特に、口腔内の状態がよくない高齢者の場合は、プラーク(歯垢)の量は多くなり、カビの仲間であるカンジダ菌も検出されます。プラークには約600種類の細菌が存在し、プラーク1g中に1000億個の細菌が存在します。 複数のお薬を服用したり、高齢で口の動き が鈍くなったりすると、唾液の分泌が減る傾向にあります。そのため唾液の殺菌作用が働かず、さらに細菌が増えることになります。 乾燥を予防し、唾液を分泌させることで誤嚥性肺炎の原因になる細菌を減らすことができます。

口腔粘膜のケア

⒈ まず口腔内に傷やただれ、痛みが無いかしっかり点検します。トラブルがある場合は歯科医師や歯科衛生士に相談しましょう。 
2. カピカピに乾いた口の中は、指で触れたりするだけでも粘膜を傷つけて感染症の原因になります。
まずは優しく口の中を湿らせましょう。
ガーゼ、口腔ケアスポンジ、口腔ケア綿棒等を水道水で湿らせ、硬く絞って粘膜をやさしく押さえます。加湿用口腔ケア用品も適切に使用すると早く加湿できます。 
3. ふやけてきたら優しく汚れを取り除きます。 
汚れた水分を飲み込ませないように注意が必要です。 
4. 仕上げに保湿剤を薄く塗布してもよいですが、塗りすぎは誤嚥のリスクを高めるため注意が必要です。
*保湿剤、洗口剤は、アルコール成分の入っていないものがおすすめです。アルコールは口を乾燥させてしまいます 

舌のケア

舌苔(ぜったい)*1は歯ブラシでこすると、味蕾(みらい)*2を傷 つける恐れがあります。舌磨き専用ブラシやガーゼを湿らせて、汚れをやさしく除去します。
一日に一回程度、奥から掻き出すよ うにやさしく磨きましょう。舌磨き時には側面や奥舌も忘れずに! 無理に取らなくても大丈夫です。 

*1 舌の表面に付着した白い苔状のもの 
*2 舌の表面にあるブツブツしたもので、味を感じる器

歯が残っている場合

歯磨きは、歯と歯ぐきの境目のプラークを落とすことを意識して磨きましょう 。

入れ歯の場合

歯磨き粉は入れ歯を傷つけるため、専用の洗浄剤を使用しましょう。また、入れ歯は衝撃に弱いため丁寧に扱いましょう。 入れ歯洗浄剤を使っただけではすべての汚れは落としきれません。汚れをしっかり落と し、細菌の付着を予防するために、下の図 のように入れ歯専用ブラシで念入りに磨きます。

自分らしく生きる~最期の心づもりできていますか?「入院時の心づもり」

 新型コロナウイルスの感染終息の見通しが立 たない中、多くの病院や施設では、面会禁止あるいは何らかの制限が設けられています。当院でも面会禁止にご理解とご協力をお願いしています。このような状況の中では、面会や付き添いが叶わず、家族とのお別れの時間が持てないまま最期を迎えられる方も少なくありません。
 また、看護師等のスタッフとご家族との情報交換やコミュニケーションの機会も奪われています。
 “自分らしく生きる”ことを少しでもお手伝いできるよう当院では下記の内容についてご本人、ご家族にお伺いしています。 
1.今後どうしたいか(退院に向けての希望)
 自宅復帰・施設入所など 
2.食事が不可能なとき
3.急変時の対応(呼吸が止まりそうなとき)  
このような内容を事前に話し合われているご家庭は少ないのではないでしょうか。  
今回は「2」の食事が不可能なときに提案される主な方法をお話しします。  
 ご本人、ご家族のお気持ちに沿った医療や介護を受けていただくきっか けになればと思います 

食事が不可能なとき ①胃管チューブ挿入

 鼻から胃にチューブを 入れて、栄養剤を注入します。鼻にずっとチューブが入っているため不快感が続きます。

 

食事が不可能なとき ②PEG(胃ろう増設)

 皮膚を経由して胃に穴を開けて 栄養剤を注入します。胃管チュー ブのような不快感はありませんが、造設に外科的な処置が必要 になります。 

 

食事が不可能なとき ③CVカテーテル

 身体の中心の太い静脈に注射の針を挿入し点滴を行います。挿入は医師が行い、 刺し替えなしで長時間使用できます。感染のリスクがあることがデメリットです。 

 

食事が不可能なとき ④静脈・皮下からの輸液

 積極的な治療ではなく、生命維持に必要な水分の補給を行います。

 

自分らしく生きる~最期の心づもりできていますか?「急変時の心づもり」

 当院では『自分らしく生きること』を少しでもお手伝いできるよう入院時にご家族にお聞きしている項目があります。
前編では「食事が不可能になったとき」に提案される方法をご紹介しました。 
今回は「急変時(呼吸が止まりそうなとき)」の対応をご紹介します。

急変時(呼吸が止まりそうなとき)

 急変時または末期状態で心停止、呼吸停止の場合に蘇生処置をしない意思を「DNAR※」といいます。
※Do Not Attempt Resusitation(ドゥ ノット アテンプト リサシテイション)訳:蘇生を試みないでください
これは心臓が動いている状態、生きている状態では痛み止めや苦痛を和らげる治療をしないということではなく、あくまで心停止のときに蘇生処置をしないということです。

蘇生処置には 
①心臓マッサージ 
②気管内挿管(気管に管を入れて気道を確保する) 
③人工呼吸器(機械の力で呼吸させる) 
④薬物投与 

があり、これらを実施するお気持ちがあるかを 入院時にお聞きしています。

自分らしく生きる~最期の心づもりできていますか?「最期を迎える心づもりの話し合い」

最期を迎える心づもりの話し合い

「自分らしく生きる」というテーマで、前編「食事が不可能な時」中編「呼吸が止まりそうな時」のお話をしてきました。
話題にしにくい最期を迎える心づもりの話し合いを実践してきたスタッフの話をまとめとして紹介します。

 ご自宅で介護をされているご家族の方は、日々の生活の中で焦りや苛立ち、不安、後悔、反省など色々な感情が入り交じり葛藤していることと思います。そのような日々の中では落ち着いて話をすることは難しいと思います。 私も母と同居を始めて3年経ちますが看護師の仕事とは違って寄り添うことの難しさを痛感しています。 父は2年前に亡くなりましたが、気づいた時には認知症で最期をどう迎えたいか聞くこともできず後悔が残っています。 母とは「自分の心づもり」をテーマに何度も話をしたり、書いてもらったりしました。最初は口数が少なかった母も、回数を重ね日常生活の中で思い出話をする中で祖父の葬儀の話になり、お墓も母自身はどうしたいと思っているのかたずねることができました。 人生会議とは必ずしも「死」にまつわることだけではなくて、これからの人生をどう生きたいのか、 どのように暮らしたいのか、過ごしたいのかを前向 きな気持ちで笑って話せるうちに聞いておくことです。 聞く時には「自分だったら?」と少し考えてみるのも大切だと思い、私も日頃から娘たちに笑って話をしています。

色々な家族のかたちがあります。その中で誰しも迎える時間が希望 に沿ったものになるように少しずつ話し合ってみてはいかがでしょうか。 

最期を迎える心づもり

1. 自分らしく生きるために大切にしていること 
2. 根本的な治療がなく、残された時間が短くなった時、どうしたいか
3. 胃ろう(胃に穴を開けチューブで栄養を入れる)、人工呼吸器の使用、 痛みを和らげる緩和治療などはどうしたいか 
4. 自分で意思表示ができないときにはどうしたいか 
5. 自分の代わりに判断してほしい人 
6. これだけは嫌なこと 
7. 最期をどこで迎えたいか

冬の感染症対策

 感染症対策の基本は「予防すること」です。予防のできる手段があれば、それを心がけるべきです。特に冬場は、病原体である “ウイルス” と、感染する “人” の条件がそろい、感染が成立しやすい状況にあります。感染症に対しては総合的な対策が必要ですが、誰にでもできる身近なことから始めましょう。

感染症対策の極意 その1 手洗い

 ウイルスから身を守り、周囲に広げない ために最も重要なのが「手洗い」です。帰宅したとき、食事の前後、咳やくしゃみ・鼻をかんだ後、トイレの後には必ず手を洗いましょう。

 さらに「手の消毒を欠かさない」ことで、 ウイルスを除去することができます。アルコール消毒には、インフルエンザウイルスを除去する効果があるといわれています。 

 手を洗うときは、手の平、手の甲、指の間、 指先、手首などをしっかり洗いましょう。 30秒程度かけて、石鹸で丁寧に洗うことをお 勧めします。30秒程度のお気に入りの歌をみ つけて、歌いながら洗うといいかもしれません。

感染症対策の極意 その2 咳エチケット

 咳エチケット 咳やくしゃみをする際、他の人に移さないようにマスクなどで口や鼻を覆い、感染を広げないように工夫する行為を「咳エチケット」といいます。

 外出する際、また人の多い場所では必ずマスクを着用しましょう。ただマスクをしていればいいわけではありません。間違った着用の仕方ではウイルスの侵入を許してしまいます。 

「マスクの正しい着用」を心がけましょう。

  ただマスクをしていればいいわけではありません。間違った着用の仕方ではウイルスの侵入を許してしまいます。「マスクの正しい着用」を心がけましょう。使い捨てマスクは毎日交換しましょう。


感染症対策の極意 その3 三密の回避

 三密(密集・密接・密閉)の回避マスクを着用していてもできるだけ2m(最低1m) 空け、会話をする際には可能な限り真正面を避けま しょう。また、しっかり部屋を暖めて、こまめに換気をしましょう。急激に室温が変化すると、血圧が大きく変動して心筋梗塞になるなど体調が突然悪化する恐れがあります。外気をいったん廊下や隣の部 屋に取り込んでから徐々に居室に移す「二段階換気」が提唱されています。 

 急激に室温が変化すると、血圧が大きく変動して心筋梗塞になるなど体調が突然悪化する恐れがあります。外気をいったん廊下や隣の部屋に取り込んでから徐々に居室に移す「二段階換気」が提唱されています。

感染症対策の極意 その4 生活習慣の改善

 バランスの良い食生活をする、適度に運動をする、歯磨きなどで口の中を清潔に保つ、十分に睡眠をとるなど、規則正しい生活を送って体の抵抗力を高めましょう。

 また、冬場は夏に比べて水分摂取量が減るため、意識して水分を摂るようにしましょう。
交通アクセス
医療法人 平病院
〒709-0498
岡山県和気郡和気町尺所438
TEL.0869-93-1155
FAX.0869-93-0330
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